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サザビーズ、カタログに凡ミス
11月はニューヨークのアートシーズンである。
印象派、近代、現代アートのオークションが実に10個近くも催される。
第一弾でもある11月3日のサザビーズ“印象派と近代アート”セールで、いくつかハプニングが起こった。
まず、セールの目玉となるはずだったピカソの『アルルカン』がセールの一週間前に突然出品中止となった。 サザビーズは「出品者の個人的都合」と濁しているが、おそらく金融危機の影響で、予想落札価格の3000万ドル(約30億円)よりも低くなる可能性を恐れたのだろう。
二つ目はサザビーズの新しい支払協定、“irrevocable bid”についての混乱。
言うなれば“取消不可入札”という種のもので、参加者が、ある金額(非公開)への入札に同意するというもの。この金額を超えて落札された場合は、入札と落札の差額を得られるという、画期的なシステム(らしい)。 自己入札金額がそのまま最終価格となれば、普通に落札、となる。
該当作品にはカタログの作品名の下にU字型を二つ、横に倒したようなマークが記される。
ところが、このマークが間違って印刷されていたというハプニングが起きた。
間違われた作品はエドワール・ムンクの『ヴァンパイア』。 とある投資家が“irrevocable bidder”として入札していたのだが、無効となった。
当初はこの投資家が怖気づいたのかと目されていたが、サザビーズの担当者によると
「間違いでマークが入ってしまった。そのため、取消不可入札を“取消し”た」そうだ。
今回が初めての導入だった新システムなのに、マークの印刷ミスとはなんともお粗末な…。
このマークが本当に入っていた作品は、カジミール・マレーヴィッチの『シュプレマシスト・コンポジション』。5996万ドル(約59億円)で落札され、今回のオークションの最高落札、話題となった作品である。
ムンク作品も、3816万ドル(約38億円)で落札された。
このセールにて、マレーヴィッチもムンクも、それぞれの最高落札価格の記録を更新した。高値で落札された作品もあるとはいえ、全体の3分の1は不落札、総売上げは2億2300万ドルと、2001年5月以来の最低記録だそうだ。
サザビーズのコンテンポラリーアート・イブニングセールは11月11日。
リキテンスタインの60年代の作品(予想落札:1500万ドル~2000万ドル)やジョン・カリン(予想落札:350万ドル~450万ドル)、ルシアン・フロイド(予想落札:900万ドル~1200万ドル)の裸婦画などが出品される。
参考記事はこちら:The Art Newspaper
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