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トーマス・ルフ RUFF, Thomas

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略歴:
1958年ドイツ、ツェル・アム・ハーマースバッハ生まれ。
77年から85年までデュッセルドルフ美術アカデミー(※1)でベッヒャー夫妻(※2)に写真を学ぶ。以来、大判カラーによる友人のポートレート、ドイツ人家庭の室内風景、星空、建築、新聞写真、ヌードなどコンセプチュアルな写真作品を制作する。2000年からはベッヒャー夫妻が退官した母校デュッセルドルフ美術アカデミーの写真学科の教授も務めている。

※1アンセルム・キーファーやゲルハルト・リヒターなどを輩出したことでも有名。
※2ベルント・ベッヒャーとヒラ・ベッヒャーは、1959年から給水塔や溶鉱炉などドイツの近代化を支えた戦前の建造物の写真を発表して注目を集め、その弟子はベッヒャー派と呼ばれる。

ここがミドコロ!:
世の中には、見ているのに見えていないことや、見えていないのに見えた気になっているような事象がある。ルフのデジタル技術を施した作品には、そんな不可視性が潜む。画像処理された名建築の写真も、建物自体が持つパワーは不変だし、ポートレート作品の中でも、目の色だけ青く処理された『碧眼』は、ゲルマンの血やドイツの政治的背景を意識せずにはいられない。建築も人も星空さえも、ルフの手にかかればニューパワーを発揮する。

主な受賞歴:
2003年 ハンス・トーマ美術館ハンス・トーマ賞
2006年 ニューヨーク国際写真センター無限遠賞

主な展覧会歴:
1995年 第46回ヴェネツィア・ビエンナーレ
2003年 個展「1979 to the Present」/テート・リバプール
2008年 グループ展「アートは心のためにある:UBSアートコレクションより」/森美術館(東京)

詳しい展覧会歴はこちら


主な展示場所:
メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、K21ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館(デュッセルドルフ)、栃木県立美術館

text by Sachiko Fujiwara
この作家の最近のニュース:
2008.6.7

アートバーゼル39(2008年)で3年ぶりの新シリーズを発表したトーマス・ルフ。 今回のシリーズは『Zycles』。え、これがルフ?と思うくらいイメージチェンジ。いつものようにコンピュータープログラムで変換したデジタル・イメージを使用してはいるものの、絵画のようなテクスチャー。キャンバスに貼ったインクジェットプリントに描かれているのは、様々な幾何学模様やぐるぐる線で、実は、数学式をコンピュー曲線に変換したコンピュータープログラムで作られている。抽象表現主義のアル・ヘルドの後期作品に影響を受けたとか。


 

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