1953年アメリカ、ワシントンD.C.生まれ。
ボストンでドラッグクィーンとの性的倒錯の恋愛を体験。15歳から写真を始め、セックスとドラッグと暴力にまみれた日々や、エイズの脅威に翻弄される友人たちを記録し続けている。90年代にその前衛的な写真スタイルが注目され、アメリカ写真界の寵児となる。94年には荒木経惟とのコラボレーションのため来日し、荒木と同時進行で若者の恋愛や性的倒錯を中心に撮影した。作品集は、ニューヨークやヨーロッパのゲイシーンを記録した『The Ballad of Sexual Dependency』(87年Aperture)、ドラッグクィーンの私的場面で構成された『The Other Side』(93年Cornerhouse)、回顧展に併せて刊行した『I'll be your mirror』(96年Scalo)、社会から疎外された若者たちの姿を捉えた『Devil's Playground』(2005年Phaidon)など多数。その活躍が認められ、2007年、写真界のノーベル賞とも言われるハッセルブラッド国際写真賞を受賞。現在ニューヨーク在住。
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ナン・ゴールディン GOLDIN, Nan
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略歴:
ここがミドコロ!:
セックス、ドラッグ、バイオレンスといった直視しにくい人間の内面を記録するゴールディンの作品は、内容の過激さやスキャンダル性によって、センセーショナルに受け取られがちだが、そう感じるのは、私たちが"向こう側の人間"ではないからというだけ。人間の極めてパーソナルな世界は、ふらっと行って「撮影させてくださーい」と言って撮れるわけではない。撮る方も撮られる方も必死だから、危機感が迫り、改めて写真とは生き方の問題なのだということが強く伝わってくる。ところで、彼女の作品は高い評価を得る一方で、大きな反発があることも事実。作品集の中には日本ではアダルト商品扱いになり、未成年は購入することが出来ないものもある。それもまた文化なのだ。
主な受賞歴:
2007年 ハッセルブラッド国際写真賞
主な展覧会歴:
2006年 グループ展「舞い降りた桜 ザハ・ハディドとめぐるドイツ銀行コレクション」/原美術館(東京)
2007年 個展「Nan Goldin: Stories Retold」/ヒューストン現代美術館 2008年 グループ展「Between Memory and History: From the Epic to the Everyday」/カナダ現代美術館(トロント)
主な展示場所:
カルティエ現代美術財団(パリ)、ポンピドゥー・センター(パリ)、カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(トリノ)
text by Sachiko Fujiwara |
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この作家の最近のニュース:
2008年9月8日
2007年9月、ナン・ゴールディンの作品が児童ポルノ法違反の疑いで押収されたというニュースが駆け巡ったが、それから二日後に、ミュージシャンのエルトン・ジョンがその作品の持ち主であることを表明。自らのウェブサイトで作品を擁護する声明を発表するなど、美術表現の自由をめぐり大きな波紋が広がった。
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