1936年韓国、慶尚南道咸安郡生まれ。
文人として知られた黄東樵(ファン・ドンチョ)から幼年期を通して詩・書・画を学ぶ。国立ソウル大学中退後、日本に移住し日本大学文学部哲学科でハイデッカーやニーチェなどの西洋思想を学ぶ傍ら、洋画や韓国の伝統的絵画に親しむ。61年同大学卒業、本格的に美術の世界へ。60年代末に現れた"もの派"と呼ばれる若いアーティストの中で中心的な役割を担い、日本の現代美術の流れに大きな影響を与えた。一方、評論にも優れ、69年に発表した評論『事物から存在へ』は国際青年美術家展日本文化フォーラム賞受賞した。活動は絵画、彫刻、詩、美術評論と多岐にわたり、主な著書に、評論集『出会いを求めて―現代美術の始源』(美術出版社、2000年)や、エッセイ集『余白の芸術』(みすず書房、2000年)、『時の震え』(みすず書房、2004年)がある。91年より多摩美術大学教授。
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李禹煥(リー・ウーファン) LEE, Ufan
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略歴:
ここがミドコロ!:
大きな石と鉄板が置いてあるだけの彫刻『関係項』シリーズや、キャンバスに筆の跡があるだけの『点より』『線より』各シリーズなど、李禹煥の作品において"作られた"部分はごくわずか。石なのに軽く感じたり、紙なのに重く感じたりといった自由すらある。かつて美術をかじった人ならば、デッサンの授業で「ものを描こうとするな、ものの周りに漂う空気を描け」などと教えられたことがあると思うが、空気を読む力を会得したければ、余白によって作品に無限の広がりが生まれる李禹煥の作品が最適かもしれない。
主な受賞歴:
1979年 東京国際版画ビエンナーレ展 京都国立近代美術館賞、ヘンリー・ムーア大賞展 優秀賞受賞、第11回東京国際美術ビエンナーレ入賞 2001年 韓国湖厳賞芸術賞、高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門受賞 2002年 紫綬褒章
主な展覧会歴:
2005年 個展「李禹煥 余白の芸術」/横浜美術館
2007年 第53回ヴェネツィア・ビエンナーレ 2008年 個展/ブリュッセル王立美術館
主な展示場所:
神奈川県立近代美術館、広島市現代美術館、原美術館(東京)
text by Sachiko Fujiwara |
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